発表練習の時のはなし
先日、ラボの卒論修論の発表練習会が行われました。1回目は流れの確認、2回目は本番スタイルでの発表練習でありました。練習会で学生は、先生や先輩から様々なアドバイスを受けます。そこで「原稿をつくったほうがよい」という助言がなされました。
私は少しばかりドキッとしてしまいました。なぜなら、私はこれまでちゃんとした発表原稿を作ったことがないからです。その場では、ウンウンとうなずき、ひとまず動揺を隠しました(私は先生の立場です)。
その後、ふわふわっと発表練習について考えてみたので、その内容をお話したいと思います。
原稿を作るメリット
私の発表練習スタイルを披露する前に、原稿を書くメリットを考えてみます。
ずばり、「話し言葉ではなく学術的な言葉を使えるようになる」ということでしょう。
研究発表では、「なんとなく」「ちょっと」「のような」といった話し言葉は避けられるものです。これは、できるだけ主観を排除し、客観的に研究を見つめているという姿勢を示すものかと考えます。
Tagawaの発表練習スタイル
原稿を作るメリットはわかります。わかるんですが、私はきっちりはやらないです。全く作らないわけではありませんが、ガチッとは作りません。
なぜかというと、「暗記が苦手」だからです。私の場合、原稿をガチッとつくってしまうと、飛んだときに真っ白になって立ちんぼしてしまうリスクがあるのです。パニクりやすい体質といいますか、そのため少し遊びをもたせた発表練習をします。
下図が発表までの大きな流れです。最後に何回もアドリブ練習をして、内容を体に染み込ませるスタイルをとっています。録音しておくと、アプリを使って文字起こしも可能ですし、おすすめですよ!
原稿を五感で作っていくのです。そこに人がいると思って何回も録画しては見るを繰り返し、微修正していきます。喉が痛くなるので、書くほうが楽かもしれません。

また、スライドづくりに入る前に、アウトライナーをつかってアウトライン作りをするのも重要です。大枠を考えながら、内容を理解するような方法をアウトラインプロセッシングといったりするそうですが、まさにこのプロセスが重要なんです!論理的に組み立ててストーリーを作っていく過程で、原稿を書かなくても頭にストーリーが染み込んでいくのです。
また、スライド作りや、発表練習をしていると、論理の飛躍や矛盾に気づくことがしばしばあります。アウトライナー(私はWorkflwy)を使っていると後で修正や追加がしやすいです。
発表の本質
ストーリーが染み込むとですね、少し心に余裕ができます。聴衆を見る余裕がうまれます。そこで、声色、抑揚、ジェスチャーなどを工夫することでパッションを、熱を、伝播させるのです!
すると案外、たどたどしい発表でも内容が伝わるものです。熱くなりすぎたかな?と凹んだときに意外と好評だったりするんです。こういった経験を何度かしたことがあります。
そう。発表において本質的に重要なことは、聴衆に伝えたいという思いや姿勢なのです。見掛け倒しではなく、伝わることが何よりも重要!
そのためには、どんな発表練習をしてもいいのですよ。
大事なのは「伝われ!この思い!この研究!」といった人間独特の熱感なのではないでしょうか。
も、もちろんデータを分かりやすく学術的に説明することが大前提ですよ!
なんだか熱くなってしまいました。今日はこの辺にしておきます。
読んでいただきありがとうございます。合掌🙏