
漫画「映像研には手を出すな!」の2巻の最後のページにこんなシーンがある.
文化祭での出し物を終えて、映像研のメンバー,ツバメは両親と会話している.
近くで反省会で盛り上がる映像研の2人娘(浅草氏と金森氏)
そこにツバメとツバメの両親が遭遇
ツバメ母「あらツバメのお友達?」
浅草氏「い、いえ」
浅草氏「仲間です」どーん!
映像研には手を出すな!二巻, 大童澄瞳, 小学館, 東京, 2017
(三人娘のキリっとした顔が並ぶ)
このシーンに私は衝撃を受けた.
そうか, 友達と仲間は違うのか.
はて, ではそれぞれの定義はなんだろう?
ということで,行きついたのが瀧本哲史著「君に友だちはいらない」である.

なんともインパクトのあるタイトル 平井堅の「君はともだち」にかけたのか?
ゴクリッいったいどんな内容なのだ.
後日この本の感想は詳しく述べるとして,
ガツンと来た言葉をいくつか引用させていただく.
瀧本氏曰く
私のお伝えしたいことがお分かりだろうか。
それは、大きな世の中のパラダイム・シフトというのは「世代交代が引き起こす」ということである。古いパラダイムを信じている前の世代を説得して意見を変えさせるのは、不可能であるし、それに労力を注ぐのは時間の無駄だということだ。
君に友だちはいらない, 瀧本哲史, 講談社,東京, 2013, p.31より引用
自分たちの信じる新しいパラダイム、必要とされるパラダイムの信奉者を、少しずつ増やしていくこと。そうやって「仲間」をつくっていくうちに、いずれ旧世代は死に絶えて、新たなパラダイムの時代となるのである。
君に友だちはいらない, 瀧本哲史, 講談社,東京, 2013,p.31より引用
新時代を作るのは世代交代であり、新しいパラダイムにとってかわらせるためには、「仲間」づくりが必要である.
さらに,仲間の在り方についてこのように述べている.
現実の海賊たちは、必要性があるから、仲間をつくった。仲間を見つけるのが目的ではない。まず最初に目的があり、そのために仲間を集めるというのが正しい順番のはずだ。 ・・・・仲間というのは当初の目的を達成し、互いに必要とする時期が終われば、離れるのが自然だと思っている。いつまでもずるずると仲間意識を引きずり、「仲良しごっこ」を続ける関係には、意味がないのだ。
君に友だちはいらない, 瀧本哲史, 講談社,東京, 2013, p.91より引用
仲間は目的を達成するために集まり、友達は目的がなくても集まるそんな感じだろうか.
そういえば, 「映像研には手を出すな!」の中で、
浅草氏が金森氏を旅行に誘ったとき「友達じゃないから行きません」的な断りかたをしていてスカッとしたんだった.
この漫画に出てくるキャラクターたちは、高校生?という設定なのだが,
私よりずっと「仲間」の何たるかを理解している.
ふとした発言に哲学的な深みのある濃厚な漫画である.
それでいて,絵も独特で素敵な世界観なのだ.
いかんいかん,映像研愛が強すぎて話がそれてしまった.
ここで当初の疑問に対する結論を出しておく
🧒 仲間 ある目的を達成するために集まる.目的が達成されれば離れるのが自然.利潤を追求?
🧒 友達 目的関係なく集まる.一緒にいて心地がいいとか相談できるとか家族に近い無償の関係
今一緒にいるひとが、仲間なのか友達なのか、はたまたどちらもなのかをよく見極める必要があるだろう.
そうすれば人間関係でのいさかいは減りそうだ.
皆様は友人多いほうですか?私はめちゃ少ないです.
仲間はたくさんいる(と思っている)!!
いまはとある目的のために秘密結社を結成しようかと企てております.(全然秘密になっていない)
お楽しみに★
読んでくださりありがとうございます。